【熊野古道・中辺路】一泊二日テント泊縦走、2日目
登った日:2018年06月25日~ 2018年06月26日
天 候:6月26日 AM晴
メンバー:単独
【コースタイム】
起床 6:30
蛇形地蔵 7:30
三越峠休憩所 8:05
湯の峰温泉への分岐 9:10
伏拝王子休憩所 11:05
熊野本宮大社 12:30
【二日目】
6:30、起床。
地面が固かった。寝返りの度に目覚めるも、なんだかんだよく眠れた。
近くに川が流れているので、顔を洗い歯磨きをする。ついでに水浴びも。冷たい流れに無理矢理頭を突っ込むと気持ちいい。早く風呂に入りたい。
7:30、蛇形地蔵、再び。
昨夜と違い、朝の凛とした空気が清々しい。
あの恐ろしい雰囲気はない。
8:05、三越峠休憩所。
山を登った先に立派な休憩所がある。
まだ新しくトイレも綺麗。
いい野宿スポットだと思ったけれど、
「焚き火、キャンプ禁止」
の貼り紙があった。
ここに来てようやく携帯の電波が一本立った。昨日の後半から携帯が通じなくなっていたので、奥さんにLINEを送り無事を伝える。
三越峠の関所を抜けた先から、道が徐々に歩きやすくなる。
途中で「道の川集落」の跡地を通る。
かつては小さな集落があり、南側には田畑まであったらしい。
そう言われて見ると、確かにそんな作りだ。
昭和48年まで人が住んでいたと想うと、ついつい足が止まる。
そう遠くない昔の、全然知らない山奥の生活を想像する。
9:10、湯の峰温泉への分岐。
ここにはトイレもある。トイレ前は広場。
ここから直進し東へ向かえば、熊野本宮大社。
分岐を右に曲がり橋を渡れば赤城越、湯の峰温泉へ。
その後はしばらくは、いくつかの小さな集落を抜けて進む。
所々で無人販売がある。梅干しやジュース、色んな物を売っている。
この間、アスファルトなので歩きやすい。
歩いていると中型犬くらいの大きさの動物が一瞬横切った。
そして落ち葉の詰まった側溝に頭を突っ込み、お尻だけ出して必死にもがいている。
「なんだなんだ……」
そっと近寄ると、動物はさらに大慌てで掘り進む。
残すは尻尾だけになり、全身がすっぽりと見えなくなる。
いったいなんだったんだ、側溝の隙間を覗き込むと、
「ヴゥゥゥー」
低い唸り声。
それでもしばらく繁々と眺めていると、向こうも下からつぶらな瞳で見上げている。
タヌキか、イタチか……
スカンクに見える。
一人で側溝の隙間に必死に話しかけていると、謎の動物も逃げるわけでもなくこっちを見つめている。
かなかな可愛い。
いつまでも動物と見つめあってるわけにもいかないので、本宮大社を目指し進む。
水呑王子から伏拝王子へ向かう道は、宿泊施設もある。
もう山から里に下りてきた感じがする。
11:05、伏拝王子の休憩所。
トイレにベンチ、僕が行ったときは開店していなかったけれど、200円で梅ジュース、紫蘇ジュース、コーヒーなどを売っているらしい。
伏見王子を後にする。
民家の脇を通り、最後の坂を下る。
鳥居が見える。
大通りとは反対側から入っていく。
12:30、熊野本宮大社到着。
熊野古道中辺路、無事にゴール。
【熊野古道中辺路を歩いてみて】
一泊二日しか歩いていないけれど、熊野古道は思っていたよりも、海外のロングトレイルと似た作りになっている気がする。
コンパクトにまとめられたロングトレイル。
ひたすら山道を歩くわけではなく、山中と集落を交互に歩く。
途中で宿泊することも、補充することもできる。
地元の方の助けや交流もある。
そして長い歴史がある。
それは熊野古道で暮らす人達の中や、今はもうなくなってしまった集落跡、そして何千何万の旅人が歩いてきた道に、ふと感じられる瞬間がある。
山のピークを目指す登山とは、また違った楽しみがありました。
総じて楽しい熊野古道トレイルでした。