鈴鹿セブンマウンテン縦走 二日目
【二日目】
起床 04:30
出発(根ノ平) 05:30
雨乞岳 08:00
御在所岳 10:25
鎌ヶ岳 12:00
入道ヶ岳 16:05
椿大社(下山) 18:30
五月二十二日、朝四時に目覚ましをかけるも、外はまだ真っ暗。結局二度寝をしてしまい、四時半に活動開始。
昼飯は行動食しか摂らないので、朝は米と味噌汁でしっかり栄養補給。
五時半に荷物をまとめ終わり歩き出す。
昨日の後半から左膝が痛んでいた。一日経てば痛みも退いていくと思い気にしていなかったが、歩き出すとすぐにまた痛くなる。歩けないほどではないので、構わず先を急ぐ。
コクイ谷出合、杉峠を経由し雨乞岳へ。
八時に雨乞岳に着く。根ノ平から約二時間半、コースタイムと同じくらいだ。
そのまま東雨乞岳、クラ谷分岐を過ぎ、沢谷峠の分岐へ。
沢谷峠から直接御在所岳へ向かう道が見つけ難い。
よく見るとピンクのテープで目印はしてあるけれど、看板がない。
以前このルートを歩いたことがあるにも関わらず、そのまま通り過ぎた。GPSで現在地を確認し、見逃したことにようやく気づき引き返した。
このルートを使わないと、一度武平峠の駐車場に出てピストンするか、雨乞岳の前に御在所岳へ向かうかしないといけないので、いずれにしても遠回りになってしまう。
体力や時間に余裕がある人は問題ないけれど、ない場合はこのルートは使った方が楽だ。
十時二十五分、御在所岳に着く。
流石御在所岳、平日でも人が多い。
御在所岳にはレストランもあるので、一食分荷物も減らせるし、水も補給できるので、利用するのもありだと思う。
ただし三角点からは少し距離があるので注意。
僕は行動食を食べ少し休憩し出発。
目の前に鎌ヶ岳が見えている。
今までと違いすぐ隣に次の山が見えているのは、精神的に楽。
見えててもなかなか着かないけど。
十二時、鎌ヶ岳着。
久々の鎌ヶ岳。思っていたより登山道が長い。斜面が急なだけですぐに山頂に着くイメージだった。
ここで左膝に異変が起こる。徐々に痛みが増してくる。
後は入道ヶ岳一座だし、まあ大丈夫だろうと先へ進む。
遠くに入道ヶ岳の山頂が見える。
遥か彼方ではあるけれど、最後の一座だと思うともう少しだという気持ちになってくる。
ただ気持ちとは裏腹に、膝が急激に痛くなる。上りは我慢できるが下りが激痛で、左足を庇うように歩かないといけない。
全然スピードが出ない。進むのにコースタイムの倍かかり始め焦る。最後までアップダウンしかない鈴鹿の尾根が恨めしい。
尾根から入道ヶ岳山頂がよく見えるので、遅いけど確実に近づいていると自分に言い聞かせ進む。ほんと遅いけど。
坂を上りきると、入道ヶ岳の鳥居が見えてくる。
十六時五分、遂に入道ヶ岳到着。
時間も時間なので山頂には人影もなく、一人でポツンと感動のゴールを切る。
念願の鈴鹿セブン縦走を成功させたので、もちろん感動と喜びはあるが、ここからこの足での下山を思うと憂鬱だった。とにかく膝の痛みから解放されたい。
日が沈むと嫌なので、さっさと下山を開始する。
急斜面に膝が悲鳴を上げているので、途中ちょうどいい長さの木の枝を杖がわりにして下る。
「ヒーコラ、ヒーコラ、バヒンバヒン」
痛みを堪えながら無心で心の中で呟き、その遅いリズムで引き摺るように足を前に出す。
十八時半、コースタイムの約二倍の時間をかけてどうにか下山。無事でよかった、自分。
こうして、鈴鹿セブンマウンテン縦走が終わった。