台湾一周のんべんだらり歩行

台湾を歩いて一周(環島)する日記

台湾徒歩環島の予算まとめ

台湾環島をスタートしてから、歩き終えるまでの40日間の出費をまとめたものです。


【飲食費】11153 NTD   41266円

【宿泊費】19124 NTD   70759円

【その他】 4743 NTD   17549円

【TOTAL】35020 NTD   129574円


日本円は、1NTD を3.7円で計算しています。
この出費は環島中のみになるので、例えば飛行機のチケットや、環島終了後にした観光は含まれていません。
40日間、一日の平均は875NTD(3200円)使っている計算になります。
歩いている人の中では、多くもなく少なくもない平均的な金額じゃないかなと思います。みんながいくら使ってるかは知らないけど。


【飲食費】に関しては、始めから節約する気がありませんでした。高級なレストランなんかに入ることはありませんが、普通に食べたいものをお腹一杯食べたし、コーヒーが好きなのでカフェにもよく行きました。
台湾はご飯が安いうえに、日本人の口に合う美味しい食べ物がたくさんあります。一日中歩いているとかなりのカロリー消費にもなるので、食べ物を楽しみながら、栄養のある物をしっかり食べていました。
ただスタバやマック、回転寿司や牛丼なんかは日本とほとんど値段が変わらないので、小吃を食べていると高くて入る気がなくなります。


【宿泊費】も、結局テントは3回しか使用してないし(うち一回は有料)、家に泊めてもらったのも一度、宿泊費を払ってもらうなどもありましたが、ほぼ宿に泊まっていました。
大都市だけを経由するなら一泊千円くらいの宿に泊まれますが、歩きは移動距離が短いので田舎は避けられません。田舎は宿自体が少なく、あっても安くないことがあります。多少値段が高くても他に選択肢がないことがよくあるので、まあこの金額も仕方ないかなと思います。
大都市を経由する自転車での環島を考えている方は、宿泊費を抑えようと思えばかなり押さえられるんじゃないかなと思います。


【その他】の項目の主な出費は、4700NTD の内、携帯SIMカードに2100NTD 、靴に2200NTD なのでほぼこの二つ。
携帯のSIMカードは、各社同じようなプランで値段設定もほぼ同じでした。携帯SIMを買うなら避けられない出費です。
後は薬や日用品です。これは大半が足の豆に対する出費。
よく考えたら靴も豆の出費。
靴は中盤使っただけで、けっきょくほとんどサンダルで歩いていたので、余計な出費であり、余計な荷物になってしまいました。




カツカツに節約してる人は、テント泊をメインにして、食費を浮かせるために、廟でたまに無料で配っている食事を目当てに移動している人もいました。
お金と時間に余裕があるなら、台湾のドミトリーはかなり快適なのでお勧めですし、ご飯も美味しいので、食べたいものをガッツリ食べて、ゆっくり観光するのも楽しいと思います。

台湾徒歩環島の装備まとめ

台湾を徒歩で一周するための装備について、自分なりにまとめてみようと思います。
ただ装備に絶対や正解があるわけでもなく、自分の好きなものを持っていくのが一番だと思うので、参考程度に読んでもらえればいいかなと思います。



僕が歩いたのは4月2日から5月11日の40日間

持ち物は、時期や期間、歩くルート、自分自身の体力、金銭的な条件、性別、旅のスタイル等で色々変わってくると思います。
台湾で実際に出会った徒歩環島の人たちの装備も、千差万別で個性的。みんなバラバラでした。
僕は基本的には宿に宿泊する予定でいましたが、台湾東部は花東公路海線を歩くつもりでした。
海線は宿がない、あっても値段が高いと聞いていたので、テントを持っていきました。実際に持っていってよかったですが、絶対に必要かと聞かれるとなくても大丈夫だと思います。
花東公路海線以外は、どこにでも宿があるので困ることはないし、海線もちゃんと計画して1日に40㎞くらい歩けるなら問題ないと感じました。
聞いた話では、山線なら全く困ることはないそうです。
出会った歩き環島七人の内、テント持参は二人、寝袋だけ持参が一人でした。




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日本を出国した時の装備。
当日に着ていく服や靴なども含めた全ての装備です(携帯で撮影しているので、携帯だけ含まれてませんが)。



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パッキングした状態。
ザックの山と道mini2が25L~30Lになります。容量的にはまだ余裕がありますが、実際に歩くときはここに水と食料が加わるので、ちょうどいい大きさでした。



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身に付ける装備も含めたスキンアウトで、重量約3.5㎏。ベースウェイトだと3㎏くらいになると思います。
歩く地域によりますが水、食料は途中で補充できるので、それほど多く持ち歩く必要はありませんでした。ただ歩いていると色んなものをもらえるので、結果的にザックに入りきらないことも。



【装備一覧】
ザック   山と道mini2
テント   ヘリテイジ クロスオーバードーム
寝袋    シートゥーサミット アンバー1
パッド   山と道 ミニマリストパッド
カッパ   シートゥーサミット ウルトラシルナノポンチョ
傘     エバニュー
水袋    プラティパス3L
靴     ルナサンダル ベナード
サングラス OAKLEY
ライト   ブラックダイヤモンド
携帯    HUAWEI 
三脚    自作(ゴリラポッド+百均)
充電器   アンカー
ウィンドブレーカー mont-bell
上着    アイスブレーカー
短パン×2  山と道 ティートンブロス
Tシャツ×2 アイスブレーカー スーパーナチュラ
アームウォーマー mont-bell
レッグウォーマー mont-bell
パンツ×2  mont-bell
スタッフサック×2 シートゥーサミット
タオル   近所の温泉の
その他   パスポート、財布、医療品、歯磨き



荷物に関してはなるべく軽量化していきました。
重いと単純にしんどいので、必要ない物や、あると便利だけどなくても困らない物は置いていきました。
台湾環島は街歩きです。いざとなれば現地でなんでも調達できるので、必要最低限の物で開始しても問題ないと思います。



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僕はサンダルで開始したんですが、足の裏が痛くなり途中で靴と靴下を買いました。
この二つを含めた総重量が4㎏になります。



それ以外には、ワセリン、消毒液等は必要な時に買い足しました。石鹸はどこの宿にもあるし、爪切りやハサミなんかも宿で借りていました。



僕は山登りが好きなので、登山で使う装備を基準にして、そこに足したり引いたりをして荷造りをしました。
日常生活で使うものから考えていくと、どうしても荷物が増えて重くなってしまいます。
それが悪いわけではないのですが、僕は利便性より軽量化を優先しているので、やはり軽くてよかったなと思います。

【台湾徒歩環島】40日目 基隆~台北

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GoogleマップGPS機能は本当に便利だ。環島中どれだけお世話なったかわからない。目的地さえ入力すれば、すぐにそこまでの最短ルートを教えてくれる。
ただひとつ油断してはいけないことがある。交通手段を歩きに設定すると、歩きならどこへでも行けるとでも思っているのか、どんな路地裏だろうが、登山道だろうが、とにかく最短距離のルートを教えてくる。



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最初はまだよかった。
わけのわからない高架や朝市を突っ切って行くけれど、人気があり、道がある。
それがいつの間にか路地裏へ路地裏へと誘導され、人の家の庭のようなところまで歩かされる。今さら大通りにも戻ることはできない。



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丘の天辺にある寺を抜け、ちょっとした登山道を歩き一山越える。
そして今度は坂を下る。
下りきった先でようやく環島1号線と合流。その後は川沿いの遊歩道を歩き、片側二車線の広い通りを歩き、徐々に大きなビルが増えてくる。



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遠くには台北101のシルエット。



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「歡迎光臨台北」の看板。



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松山駅が見える。



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駅構内。



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ゴール。














これで、僕の環島は終わり。

この後すぐ、台湾に到着した奥さんと合流し、一週間の台湾観光(電車環島)をして日本に帰国。

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今回のこの40日間の環島で、たくさんの台湾の人に出会い、助けられ、一緒に笑うことができて、最高の時間が過ごせました。
歩くだけの単純な毎日が、こんなにも楽しくて、愛しく思えたのは、出会えた台湾の人達のおかげだと心から思います。
本当にありがとうございます。

そして台湾行ってくると言った僕を、嫌な顔することもなく見送り、一ヶ月半日本で応援してくれていた奥さんには、本当に感謝しています。
ありがとう。










奥さんのブログはこちらから

https://ameblo.jp/1065-4483

【台湾徒歩環島】39日目 九份~基隆

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九份から基隆は目と鼻の先だ。
昨日予定外に長距離を歩くことになったので、今日は20㎞もない。
九份から港が見えるが、たぶんあれが基隆なんじゃないだろうか。
昨日とは打って変わり、ダラダラと坂を下る。



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瑞芳の街に着き無駄にカフェでのんびりする。
物足りない気もするが、昨日の無理が祟り足はガクガクしているからちょうどいいかとも思う。



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昨日みたいに無茶苦茶だと考える余裕がないけど、余裕があると色々考えてしんみりしてくる。
昼飯を食べていても、こんなふうに飯屋のおじさんと喋りながら飯を食べたり、行く先々で色んな人と出会うことも明日で終わるのかと思うと、悲しくて仕方ない。
もちろんこれからも台湾には来たいし、こんなに大好きな国が隣にあるんだから、実際何度も来ると思うけど、やっぱり徒歩環島とは少し違う景色になるんじゃないかと思うと、終わりは寂しい。



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基隆は日本人にも過ごしやすそうな街だった。
街の中心のに日本食が集中していて食べるものに困らない。はま寿司、丸亀、日本食の食堂、すき家等々。
以前は無かったように思うが、ビルの1フロアが綺麗なバックパッカーズになっていた。宿の夫婦は陽気で親切。



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基隆廟口夜市は規模も大きく毎日営業しているし、店の大半は昼間から営業しているらしい。
海鮮料理を中心に美味しそうな屋台が整然と並び、看板にはわかりやすいように番号や日本語表記もある。
台北からも近く美食夜一として知られるだけあり、観光客で溢れている。
食べ物の充実ぶりは、今までの夜市で一番な気がした。



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そう、つまりなんの不満もない。
宿では親切なオーナー夫婦に迎えられ、快適で清潔なベッドがある。
食べるものは安くて美味しく何でも揃う。
時間的にも無理がない。
なのになぜか港に行き呆けたようにポカーンとしてしまう。
明日でゴールだ。
僕の四十日の環島が終わる。

【台湾徒歩環島】38日目 大里~九份

今日は雙溪まで行こうと考えている。
大した距離ではないので、七時に起床し宿の食パンを二枚食べて出発。
台湾の朝食では、パンに塗るバタークリームみたいなのがどこの宿にも置いてある。これを塗りたくって食べるのがお気に入り。
毎日20㎞から30㎞くらいなら、翌日に疲れが残ることもなく無理なく歩ける。



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程好い曇り空。
太陽が強すぎるのも、雨が降りだすのも辛い。このくらいの微妙な曇天がベスト。体力の消耗が一番少ない。
途中綺麗に整備されたトンネルを見つける。
そこを突っ切ると一気に福隆まで抜けると、パネルの地図には書いてある。
ショートカットになるが、楽しそうだから行ってみたいなとトンネルの前でしばし思案。
好奇心に負けて入ることに決めトンネルに近づくと、自転車専用との看板がある。歩きはバツ
自転車が通れて歩きがダメなんて、そんな馬鹿なことがあるかと目を疑ったが、確かにそう書いてある。
ガッカリしてまた歩き出す。



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この辺り一帯の海岸は、岩場が洗濯板のように隆起している。
観光資源になっているわけでもなさそうだが、老夫婦が海を眺めながら歩いている。



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馬崗に辿り着く。
ここが台湾本島の東端になるはずだが、南端のように目印があるわけでもなく活気もない。人気のない寂れた港町が続いている。
大里からここまで食べ物屋がなかったので、馬崗で何か食べようと思っていたが、開店している店がなかった。



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その先の福連村で小さな店があり、名物だという寒天を注文する。
おじさんと話をしながら食べていたら、サービスで豆乾をくれる。しょっぱいものが食べたかったので、大喜びで頂く。




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店の前にパネルがあったのに目をつけていたので、帰り際おじさんに頼んで写真を撮ってもらう。
運が悪いことに、必死でパネルに顔を突っ込んでいると、観光で来ている若い女性二人がちょうど通りかかった。笑われてしまったついでに、おじさんとのツーショットを撮ってもらう。



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福隆の町に着きコンビニでパスタを食べる。
この町は弁当が有名なのか、福隆弁当の看板や幟を掲げる店が多数ある。
けれど最近、日本っぽい味付けの食べ物が食べたくなって来ている。
福隆は海水浴にサイクリングもでき、小さいのに賑やかで楽しそうな町だった。
安宿もありそうなので、いっそここで一泊するのもいいかなと思うが、あまりのんびりすると明日明後日が大変なので、予定通り雙溪に向けて歩き出す。



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雙溪に着いたのは四時頃だった。行動を終えるにはちょうどいい時間だ。
雙溪は山間にあるのになかなか大きな町だ。安宿は駅の近くにあることが多いので、メインストリートを通りながら駅へ向かう。
通りには食べ物屋が並びコンビニもある。下校途中の子供達で賑わっていた。
駅に着き宿を探すも、それらしい建物がない。駅前の小吃の店で聞いてみるが、この辺ではないよと言われてしまう。
町に入ってすぐの場所に民宿があったのを見かけたので、とりあえずそこへ行ってみることにする。
民宿の中では、近所おじさんおばさんが集まって世間話をしている。
値段を聞いたら1500元。あまりにも高いので安くならないか聞いてみると、これでも安くしてあるのだと言う。
この町には他に宿がないのかと聞くと、ここには一軒しかないと言う。こんな大きな町で宿が一軒は間違いじゃないのかと思い交番へ行ってみたが、やはり一軒しかないと言われてしまう。
時間はもう五時前だった。焦り始める。
選択肢は、野宿するか、移動するか。
地図を見ながらどうするか考える。ここからそう遠くなくて、確実に宿がある場所は九份
GPSの距離は15㎞ほどある。走れば二時間半の距離。ちょうど日没に到着する。
迷ってる時間すら惜しいと思い、すぐに駆け出す。
町を抜ける直前のコンビニで、ウイダーインゼリーとおにぎりを口に押し込み緩い坂を駆け上っていく。
坂を走っていると、後ろからバイクがやって来て声をかけられる。よく見ると、さっきの民宿にいたおばちゃんの一人だった。

「どこ行くつもりだい? この先は何もないよ」

「泊まるとこないから九份まで行こうと思って」

九份まで走って行くのかい? 遠すぎるよ。もうすぐ暗くなるし後ろ乗せていってあげるよ」

「大丈夫。走っていくから」

突然のアクシデントで困った状況にはなったけど、なぜだか嬉しかった。
ここ二、三日の緩い行程に、突風が吹き込んだように、慌ただしくはあるけれど爽快だった。
このままユルユルと歩き、何事もなく明後日にはゴールする、自分の中の予定が突然狂ってしまうのが楽しい。
30㎞以上歩いた後に、走って山越えをする。時間もギリギリ。馬鹿みたいでいい。



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ただ意気込んだ割りにすぐ失速。山が高い。延々上り坂が続く。GPSを確認しながら、時速6㎞を下回らないように必死で坂を登り続ける。



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坂を上りきった頃には薄暗くなり始めていた。
ただ遥か先にではあるが九份の町の灯りが見えている。自分にもう一息だと言い聞かせ、下り坂を駆け降りる。
ひとつ困ったことは暗くて足元が見えないことだ。
薄いサンダルを履いていたので、石を勢いよく踏んづけた時の痛いこと。
サンダルを突き抜けて骨にまで響くような痛みがやってくる。登山用のヘッドライトをしていても、走る速度ではそこまで細かく地面の様子を確認していられない。



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七時半、無事に九份に到着。
なんとも言えない達成感。
九份にはドミトリーの宿が溢れている。その中の一軒のバックパッカーズにチェックインし、夕飯を食べに出掛ける。出掛ける間際、オーナーがもうコンビニしか営業してないよと言っていたが、確かにほとんどの店のシャッターが下りていた。
コンビニで台湾で一番好きなカップラーメンを選び、ビールで一人乾杯。
予定が狂ったおかげで、なかなか面白い一日になった。

【台湾徒歩環島】37日目 宜蘭県礁溪~宜蘭県大里

昨日に続き今日も20㎞ほど。
大した距離じゃないので、バックパッカーズでトーストを食べ、朝はゆっくりと出発する。



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歩き始めてしばらくは街が続くが、海岸へ近づくにしたがい徐々に田舎の景色に変わっていく。



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外澳以降は、また右手には海が広がる。
南部から北部まで、ほとんど右手に太平洋を見て歩いてきた。



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途中から雨が降りだす。
小雨になることはあるが止むことなく降り続けた。
トラックの割合は高いが、交通量自体が少ないのでまだ救いがある。



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大里の町に着き絶句。なんにもなかった。
一応GPSで調べて、駅がありバックパッカーズもある。コンビニもあったと思ったんだが、コンビニはなかった。
とりあえずバックパーカーズへ向かう。
宿で聞いてみると、通り過ぎてきた大通り沿いのビンロウ店で食事ができるが、もうすぐ閉まると言うのでチェックインを済ませ急いで向かう。



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恐る恐るビンロウ店の奥を覗き込むと、確かに食事をしてるおじさん二人、奥のテーブルにはカップルが。オープンな厨房で料理を作るおじさんと大声で世間話をしている。
狭い室内を見回すと空いている机がないので、おじさん二人に相席をお願いする。
机を見るとおじさん二人は刺身をつまみにビールを飲んでいる。刺身は鰹だと言う。
それを真似て僕も刺身とビールに炒飯を注文。久々の刺身は格別に美味い。
おじさん達と乾杯をして夕飯が進む。



日没後ドミトリーに帰ると、同室には誰もいない。
北部に入ってから、ドミトリーなのに一人が多い気がする。

【台湾徒歩環島】36日目 宜蘭県羅東~宜蘭県礁溪

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羅東では駅近くのビジネスホテルのドミトリーに宿泊。朝御飯はバイキングも付いている。
ほんとに台湾のドミトリーには感心させられてばかりだ。最先端を行っている。
それとも僕が知らないだけで、日本でも大都会には、こういったホテルにドミトリーという形式があるのだろうか。



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七人目に出会った徒歩環島の男の子。
僕は羅東から礁溪へ、彼は礁溪から羅東へ。
高校を卒業したばかりの十八歳。大きなザックに徒歩環島のプレートをぶら下げている。
彼は旅費を節約するため、よくコンビニの机で突っ伏して寝ているらしい。いくら若いとはいえ、それじゃあ疲れが取れないんじゃないかと心配になって聞くと、よく眠れないときもあるけど大丈夫と言っていた。
こういう若い子にこそ、徒歩環島のプレートは必要だなと思う。



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三十六日目、もしちょうど四十日目で環島を終わらせると考えたら、今日を含めても残りは五日ということになる。
なんとも言えない複雑な気持ちだった。
こんなに楽しい環島が後数日で終わってしまうのかという寂しい気持ち、その反面、一ヶ月前のような新鮮さが、既に失われてしまっているのにも気づいていた。
良くも悪くも、毎日台湾を歩くことに慣れてしまっている自分がいた。
体力的にも精神的にも余裕ができた。
けれど出会いや景色に一喜一憂していた自分は、もういないような気もしていた。



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夕飯は鴨尽くし。ミスドのように整列した鴨肉。好きな部位を選んでレジへ持っていくと、一口サイズに切り分けてくれる。



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そしてその夜、なんと豆ができていた小指の皮が剥けた。脱皮したようでスッキリ。ただやはり小指の爪も一緒に剥がれているので、明日から痛くならないかは多少心配だが、触った感じはそれほど痛くない。大丈夫そうだ。



礁溪のバックパッカーズには、なんと温泉がある。しかし入浴できる時間が夜八時以降と遅く、更には海パンを履いて入らなければいけない。
台湾の温泉では、海パン着用しないといけない場所が多いが、僕はどうしてもこれが好きになれない。
温泉は素っ裸がいい。
スッポンポンだからこその、リラックスタイムだと声を大にして言いたい。
けっきょく僕はシャワーを浴び眠りに就いた。