台湾一周のんべんだらり歩行

台湾を歩いて一周(環島)する日記

【台湾徒歩環島】10日目 日月潭~集集

日月潭嘉義方面へ向けて南下する。
台中側と比べると極端に車が少ない。朝早いのもあってかほぼ通らないら。
地元のお年寄りの早朝散歩の方が多いくらいだ。

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犬もたくさんいる。可愛い犬は飽きるまで付き添ってくれる。

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玄奘寺。西遊記でお馴染みの三蔵法師の骨の一部が納められているとか。

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当時のバックパッカーのスタイル。経典ばっかりで重そう。本当にこんな感じだったんだろうか。

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三蔵法師が歩いたルート。
この人凄い。滅茶苦茶歩いてる。
こういうの見て、当時の様子を想像するのは楽しい。ずっと見てられる。

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日月潭の南端。これで見納め。

日月潭を抜け山を下り終わるまで、何時間もなにもない道が続く。
ひたすら上り、ひたすら下る。
峠を歩いているときが一番応援してもらえる気がする。峠を歩いてる一般の人はまずいないから、歩き旅とわかりやすいからだろうか。
迷彩服を来た軍人さんの車が頻繁に通るが、軍人さんは決まってクラクションを鳴らし、親指を立て窓から付きだしていく。頑張れよ、と。
道路作業の人や土方の人も意外と気さくでな人が多い。

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南国の木が生い茂る。最初は異国情緒を感じていたが、もう見飽きたのと疲れてどうでもよくなってくる。

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かなり歩いたあと景色が開け、遥か彼方にかろじて街らしきものが見えたときの絶望感。あそこまでは峠続くのか。

この日驚いたのが、ヒッチハイクしているわけでもないのに車がけっこう止まってくれると言うことだ。
海沿いの道ではそういったことが一度もなかったけど、山に来てから頻繁にある。

急勾配の上り坂をウンウン言いながら上っていたら、トヨタ車が止まり年配の女性が窓から顔を出す。

「どこまで行くの? 乗っていったら?」

歩いていくと説明すると、「頑張ってね」と走り去っていく。

その後しばらくして、今度は軽トラが引き返してきてくれたようで、いかにも農作業してそうなお爺さんが、

「今日は暑いだろ。乗っていきな」

また説明してお断りすると、ペットボトルのお茶を持たせてくれる。今日は暑いから、これ飲みなと。

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その後も、峠の下りでおじさんが。下りきった先の道路で若者が声をかけてくれる。
台湾の人の親切は積極的だ。

その後どうにか集集についたものの、バックパッカーズが見つからずさ迷う。

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集集は廃線が有名なのかな。

バックパッカーズの同室は一人だけで、その一人も寝ていたので、洗濯を済ませシャワーを浴びすぐに夕飯に出掛ける。

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酸辣湯。この店は薄味で全然辛くないなあと飲んでいたら、顔面が汗でべしょべしょになっていた。

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名前忘れた。ルーローファンに色々乗ってる。このパサパサのはいまいち。

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水餃子。安定の美味しさ。

夕飯を終えカフェでコーヒーを飲みながらブログを更新する。
どうにか1日分書き終え、パールミルクティーを買って帰ろうと思ったら、タピオカが売り切れだと言われる。
どうしようか思案していると、店員の子がプリンをやたらと押してくる。プリンミルクティか。不味そうだなと思い頼んでみる。
出来上がるのをボーッと待っていると、ドリンクを作っている子が話かけてくる。

「あなた日本人でしょ?この前台中にいなかった?」

「え…台中には3、4日くらいまえにいたけど、なんで…」

「やっぱり!あなた表演(ビャオイェン)してたでしょ!?」

「ビャ…ビャオイェン……」

(表演って、なんだ。歌とか躍りのショーのことだったような。台中でも歩いて食って寝ただけなんだけど…)

「表演は…知らない……」

「え……あなたじゃない……?ヤダ、恥ずかしい!」

よくわからないが、台中で僕によく似た日本人が表演をしてたらしい。いったいなんのことだ。

そしてやっぱり美味くはないプリンミルクティーを飲みながら宿に帰ると、リビングでは宿のオーナーと同室の男性が豆を肴にビールを飲んでいる。机にはすでに数本空き缶が並んでいた。
「ビール飲む?」とオーナーに聞かれたので混ぜてもらう。
このとき初めて同室の男性も徒歩環島をしていると知る。
お互いに初めて出会う徒歩仲間だった。
この台湾の男性は、一年かけて内陸や離島もすべて歩いて回るらしい。徒歩環島について話す機会がないので、徒歩環島あるあるで盛り上がる。
台湾をよく知る二人に、台湾の一番いい場所ってどこだと思うか何気なく聞いてみる。

「そりゃ集集だな!」

と集集に住むオーナーが冗談を言い笑う。
でもその後真面目な顔をして、

「人だと思う……。ここには色んな国の色んな人が来てくれるけど、みんな台湾人は人と人の距離が近くて、親切だと言ってくれる」

ちょっとはにかむように、でも真面目な顔で話すオーナー。そんなふうに話す台湾人が、少し羨ましく、なんだか嬉しい。

今日の宿泊客は二人だけ。部屋に戻り徒歩環島のお兄さんと装備を見せあう。
お互い野宿用にテント、寝袋を持参しているが、僕は3、4キロと軽め。お兄さんは12、3キロあるらしく見るからに重そう。これは体力がいる。

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お兄さんと記念撮影。オーナーとも撮ればよかった。

僕は朝が早いので先に就寝する。

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本日の歩行距離49㎞(GPS 異常たぶん35㎞くらい) トータル340㎞