【台湾徒歩環島】12日目 斗六~嘉義
斗六から嘉義へ向かう道にあるスタバ。たまたまだと思うけど、隣に廟があってコンセプト店みたい。
十二日目、今までで一番暑い一日だった。遮るものがない頭上の日差しと、アスファルトの照り返しに挟まれ頭が朦朧としてくる。
とにかく水分を多目に摂ることを意識して、コンビニや飲み物やを見つけては水分補給。
この日歩いている間だけで、豆乳500、水500、コーラ350、謎の飲み物350、青草茶500、蜂蜜檸檬茶500、豆乳350くらい。計3リットルちかく飲んでいる。
こんな直線がひたすら続く。行く先に陽炎がユラユラ立ち上ぼり、道の向こう側がハッキリと見えない。余計にどこまでも続いているような気がして木が滅入る。
ここから環島1号線に復帰。懐かしい。
コンビニで謎のジュースを買う。ちょっと漢方みたいな味がする炭酸飲料。味はまあまあ美味い。
暑さでやられコンビニでぐったりしていると、表に自転車が止まりお兄さんが勢いよく入ってくる。そしてそのままの勢いで冷えたジュースを買い、クーラーの下で一気に飲み干す。その気持ちわかる。
「環島ですか?」目の前にいるので聞いてみる。
「そうだよ。君も環島?」
自転車環島の人と話していると、環島1号線に戻ってきたんだなあと沁々思ってしまう。
二人で話している最中にも、環島ツアーの人たち十数人が列をなし外を駆け抜けていく。
お兄さんと今日はどこまで行くのという話題になり、お互い嘉義を目指していることを知る。そして泊まる宿も近い。
「じゃあ一緒に行こうよ。夕飯一緒に食べよう」とお兄さん。
「いやいや、僕遅いんで」
「いいよいいよ」
「いや、ほんとに遅いんで」
そんな話をしながらコンビニを出る。お兄さんは自分の自転車を押してくる。
「あれ、君の自転車は?」
「え……歩きですよ」
「あ、歩きなんだ!」
ここでようやく話が噛み合ってなかったことに気づく。
嘉義まで残り19㎞。お兄さんチャリで二時間かかんないくらい。僕五時間くらい。ちょうど夕飯前に着けそうなので、LINE交換して嘉義で合流することに。
お兄さん、名前をジャックと言う。英語ペラペラ。僕が日本人とわかると、随所に英語を挟んで会話してくれるが、困ったことに英語がわからない。
このあとがまた辛い辛い道のりだった。暑さでか頭が痛くなってくるし、足の裏も今までで一番の激痛。椅子を見かける度に座り込んで休憩。
ジャックから写真と共に着いたよとLINEが入る。僕はさっそく遅れそうと返信する。
地獄のように長い直線に差し掛かり水が尽きた。いつまでたってもコンビニは見えてこない。もう限界だとビンロウ店に立ち寄る。そして謎のお茶、青草茶を勧められるままに購入。これもまた薬草のような味がする。お姉さんいわく、元気が出るらしい。
手作り感満載。味は独特だけど美味しい。
完全に生気を失っていたので、しばらく椅子に座り話し込む。今あらためて写真見ると、日焼けのしかたが酷いな。
その後もスローペースで進んでは止まりを繰り返す。
泣きそうになりながら五時頃に嘉義到着。
ジャックとは六時半に飲み屋で待ち合わせをすることになった。
暴飲暴食。行くまでは頭痛いから大丈夫かなと思っていたけど、行ったら凄く楽しい。色んな話が聞ける。
そしてありがたいことにまたご馳走になってしまった。
酔っぱらってご機嫌で宿に帰る。
明日は嘉義に留まり、一日中だらだらして過ごそうと考えている。
本日の歩行距離34㎞ トータル408㎞