台湾一周のんべんだらり歩行

台湾を歩いて一周(環島)する日記

【台湾徒歩環島】5日目 後龍~大甲

目覚ましをかけなくても、自然と六時に目が覚める。
早寝早起きのリズムが体の中に出来てきている。
ドミトリーはみんなまだ寝ているので、朝は気を使う。

みんなを起こさないように準備をしていると、浴室から男女ペアの男の子が、長髪を拭きながら出てきた。この子はいったいいつから起きていたのかわからない…
一人で環島をしている男の子も起きてきて、「大便する」と宣言しトイレに入っていった。
女の子はまだ寝ている。女の子が準備が遅いのは、万国共通なのか。

三十分で準備を終え、一番で出発。
みんな同じ道を行く予定なので、また後でねと別れる。
女の子はようやく目を覚まし、2階から顔だけだしむにゃむにゃ言っていた。

街を抜け1号線に合流すると、朝早くから自転車が行き交っている。

環島1号線、今のところ景色は退屈だけど比較的歩きやすいし、なにより同じ環島仲間がちょくちょく通るので楽しい。
声を掛け合っているだけで元気が出る。

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八十歳のおじいちゃん。この年で一日170㎞走ることもあるそうだ。鉄人おじいちゃん。
元気一杯でよく喋る。環島は去年成功したらしい。
健康の秘訣を一通り聞き終えた後、六十歳から始めたサイクリングについて語る。最後は自転車のギアにまで話が及び、車体は台湾の有名メーカージャイアントだけど、チェーンは日本のどこどこが一番だ、とか。車体が軽量らしく、持ってみろと自慢気。
自転車に興味がないのでよくわからないが、登山道具が好きなので熱く語る気持ちはわかる。
男は八十歳になってもこんな感じなのかと、可笑しくもあり嬉しくもある。
毎日チャリで走ってるおじいちゃんいわく、徒歩環島もたまに見かけるらしい。
二ヶ月前にシンガポールの女の子、それ以前にも香港、中国の人も見たことがあると言っていた。

おじいちゃんと別れて間も無く、同室の男の子が追い付いてくる。

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記念撮影してLINE交換。
時間ができたら日本も自転車で回りたいと言っていた。
夕方、男の子から今日の行程をまとめた動画がLINEで送られてきた。僕もすこし出てくる。
こうやってひとの記録を見ると、そのひとの思い出の一部に自分もなっているんだなあと実感する。

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カップルでサイクリングしていたお兄さん。彼女はサイクリング初体験。
「もう無理、こんな坂登れない…」と吐きそうになって坂を上っている彼女を尻目に、二人でにこやかに記念撮影。

この後、男女同級生ペアが追い付いてくる。
余裕のある男の子。50メートルほど離されて、既に疲れ切ったようすの女の子。
「高雄来たら連絡してね~…」と、どうにか上りきった坂を今度は一気に下っていく。

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一人で環島おじさん、こうやって見るとみんなマスクにサングラスで、顔がよくわからないな…

こうして退屈しない午前中が過ぎていった。
問題は午後だ。なぜか急に誰にも出会わなくなり、黙々と歩く。しかも今日の目的地を決めていないので、自分でもどこまで行ったらいいのかわからない。
大きな街を通らない。かといって、野宿したら目につきそうなくらいの中途半端な街がだらだらと続く。
どうするべきかと思い、ビンロウ売りの女性に、この先に安宿がある街はあるか聞くと、『大甲』まで行けば駅の近くに安宿があると教えてくれる。

そうしてどうにか大甲に着き、安宿にたどり着く。

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今日の夕飯、ブロッコリー多目。就寝。

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五日目歩行距離40㎞ トータル181㎞